どうも、古民家loverのMaikyです!
現在の自宅である古民家に出会うまでに10年かかりましたが、不動産屋さんに案内してもらう古民家はそのまま住める状態の物件は大変少なかったです。
長い間、空き家になっている場合が多く、雨漏りなどで傷みがひどかったり、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りなどが現代の生活スタイルには合わないものがほとんどでした。
もし、そのまますぐに住める物件があったとしても、”リフォームが完了したとても高額な物件” もしくは、古民家の良さをすべて覆い隠すような中途半端なリフォームが施された残念な物件” のどちらかが多いのです。
物件探しも大変悩ましいのですが、運よく気に入った古民家と出会い入手することができても、そこからは改修でまた悩むことの連続です。
わざわざ古民家に住みたいと思う方にとっては、アレコレと悩むことも楽しみの一つかな…。
とはいえ、快適に住める状態にするには、まずはどこから手を付けるべきか…..
古民家に興味があり住んでみたいと思った方は、一度はインターネットなどで調べたことがあるかと思いますが、一般的に改修にはかなりの費用が必要と書かれているものが多くあります。新築で家を建てたほうが安いのではという意見も結構見たり聞いたりします。
まあ、正直なところ、どれくらいの費用がかかるのかは、古民家に”何を求めて””どれくらいの規模の改修”を”だれがするのか”?によってゼロ円から数千万円まで金額の幅がでるため、「正解はない、というのが正解」と思います。
お金をかける方法はいくらでもありますし、逆に、できるだけお金をかけない方法もあります。
改修費用についてはいつか機会を設けるとして、今回は、私たちが実際に古民家の改修はどこから始めたのかについて。
私たちが 最初に手を付けたのは”屋根”でした。
自宅の古民家はかやぶきにトタンがかぶさっている屋根です。
なぜ屋根かというと、やはり雨漏りが一番家をダメにするという結論からです。
一度雨漏りによるダメージがあると、そもそも、かやぶきなのでそう簡単にはもとに直すことができない(ほぼできない)、また、雨が天井・床・基礎まで至ってしまい木が腐食してしまう、という可能性に加えて北信州ならではの理由がありました。
それは、雪です。
屋根が傷んでいると降った雪がすぐに落ちずに1メートルほど積もってしまいます。屋根に積もった雪は、それはそれは重いのです!屋根から落ちた雪の下敷きになり亡くなる方もいるほどです。
北信州の古民家は、屋根の雪の重みに耐えられるようにかなり太い柱を使っていますが、作りが細い家や物置はつぶれてしまいます。
さらに、屋根にたまりにたまってから落ちた雪が軒の高さまで積もり、春になって雪が解ける際に、屋根にくっついた部分を一緒に引っ張ってしまい、そのまま家が倒壊する、ということを地元の方に聞きました。
無残に倒壊した古民家はこの辺りではよく見かけるんですが、それが原因だったのですね。
というわけで、地元の板金屋さんにお願いして、とにかく屋根から修理を始めました。
Before(修理前です。かなり錆びてます。)
穴の補修をしてから、高圧洗浄→さび止めを塗ったところ。(茶色の屋根だとなんだか落ち着いて貫禄が出ますね。)
写真が斜めですが、Afterです。
屋根修理の行程:傷んだ箇所の補修→高圧洗浄→さび止め塗り→2回塗り(所用期間2日間)
横からの雨・動物の侵入を防ぐためにも軒天(屋根の軒の下の部分)も合わせて修理していただきました。
以上、元と同じ赤色ですが、つるつるピカピカに生まれ変わりました!
5-10年に一回ぐらいは塗りなおすと安心なようです。
なお、我が家は、大きく傷んでいなかったので最小限の補修と塗りなおしで費用も最小限で済みました。
ただ、屋根の傷み具合やリフォーム業者によっては、屋根自体の張り替えを最初から勧めるところもあります。
現存するトタン屋根の上に、ガルバリウム鋼板で新たに屋根をのせるという方法が良く使われているようです。
ガルバリウム銅板は、薄くて軽くて丈夫でさびにくくて人気なようです。
ただ、大掛かりな工事になるため足場代やら屋根代で数百万円はかかります。
数年に一回塗りなおすのか、思い切って新しい屋根にするのか…..悩みどころですね。
いずれにしても、よほどコンディションのいい古民家でない限り屋根の修理はついて回ると思います。
皆さんが古民家物件を見る際には、屋根の状態を必ず確認してくださいね!
続きはまた!